構想~デザイン~製作と、ひとつのプロダクトが完成に至るまで。すべての工程を福岡の小さな工房にて、自ら手掛ける。保証を付属させたり、修理を受け付けてみたり。あまり他ではお目にかかることのない取り組みこそ、KaILIの真骨頂。これは代表である山内氏のプライドと責任感、そして探求心が生み出すのでしょう。

その多岐に渡る役割と余りある多才ぶりゆえ、形容する肩書が見つからない氏。 実際にお会いするまで、どんな小難しい職人肌の親方かと緊張していましたが、とても物腰と発想が柔軟な御方で安心したことを思い出します。年齢もお若く、更にこれからも期待しているブランド。

勝手ながら、あまり広く認知され過ぎないでほしいと願っているものの、見つかってしまうだろうなぁ。

ACTION BACK / BLACK

数品番ラインナップするバックパックの中で、最もスタイリッシュなルックス。 ポケットの形状や各ディテールからも、ややアウトドア寄りのスポーティーな印象。 ですが、ブラック単色でソリッドにまとまっている為、ON/OFF問わず使いやすい。 街並みに自然と熔け込んでくれる、都会のカモフラージュ・バッグ。悪目立ちしたくない方に。

DAYPACK L / OLIVE

「これぞリュック」といったスタンダードな出で立ち。 だからこそ、却って違いや差が出るのがよく分かる。 美しく描かれるアールの形状や、フロントポケットのエッジなど。 しかも、中に収納物が入ってなくても、それらがしっかり保たれる。 パッと見のデザインで判断されがちな昨今、正直その良さを伝えるのに苦労するプロダクトではあるものの、共感を得た時の快感もひとしお。売れた際に山内氏が最も喜んでくれるのも、実はこちら。

GAMEPOCKET / BLACK

ブランド初期よりアップデートを繰り返しながら展開する定番品。 ハンティングJKのゲームポケットに由来するフロントディテールが象徴的。 ですが、性別問わず違和感なく背負うことができそうな、やや小ぶりなサイズこそ実は肝。 男性諸氏にとっては、もう一回りほど大きくても良さそうな気がするものの、「このサイズ感じゃないと成り立たないバランス」とは山内氏のお言葉です。

TRANSFORM BAG - M / BLACK - COTTON LIKE NYLON

構造自体はこの上なくシンプルに2wayを実現。 これこそ山内氏の頭の中を覗いた気分。 遊びに行く時は軽快なショルダーバッグ、 帰り道のスーパーに立ち寄った際はショッピングバッグとして。 日常のシーンに応じた、それぞれに心地よい使い勝手を見出す楽しみを。

about KAILI

「矛盾あるデザイン」をコンセプトとしている"KaILI(カイリ)"。デザインに違和感を覚え、矛盾に気づき、考える。その過程を楽しんでもらえるプロダクトを生み出しています。デザイナーであり、製作者でもある山内氏は、鞄の産地として名高い兵庫・豊岡の工房で鞄作りに従事した後、地元である福岡にてブランドを創設。デザインのみならず、ユーザビリティーに優れた仕様や高い縫製技術は、全て自社工房より生み出されています。