VINTAGE / FRENCH HUNTING JACKET with Animal Button
実は弊店ではひっそりヴィンテージアイテムを扱っていたりもします。あくまでメイン商材は普段ご覧頂いている現行ブランドですし、ヴィンテージを専門的に扱う古着屋さんほどマニアックな知識を持ち合わせているわけでもありません。ただ、弊店でセレクトしているブランドに加えて、良いスパイスになればいいなと思い、不定期入荷ながら常時ヴィンテージアイテムは探しています。
そんなヴィンテージアイテムよりフランス製のハンティングジャケットをご紹介です。
1950年代頃に生産されたと思しき一品。古くより狩猟民族として知られるフランスでは、上流階級層の間でスポーツとして親しまれたハンティング。その運動機能性や用途を考慮し、開発されたウェアこそハンティングジャケットです。フロント4ポケットのクラシカルなデザインながら、アメリカのハンティングジャケットと比較するとどこか上品な印象。現代の洋服とコーディネートしても違和感なく溶け込みます。
素材には肉厚のコットンピケを採用。やはり重さは感じますが、それもタフさを求められるワークウェアゆえ。むしろ、この肉厚ピケだからこそ生まれるであろうエイジングに期待したいですね。
弊店でヴィンテージを取り扱う上で重要視しているのは状態。あまりにダメージがひどかったり、色抜けしきっている個体は私たち自身が扱いづらい為、できる限りコンディションには気を遣って選んでいます。こちらもUSED品ですが、状態はすこぶる良好。ボディに多少のヤケは見られるものの、生産年代を考慮するとごく綺麗なレベルで、ピケの畝に潰れもありません。貴重な物ながらあくまで洋服、臆することなく着用できるのは嬉しい限りです。
捕えた獲物を収納するためのゲームポケットが腰辺りに備わっています。もちろんファッションとして考えると必要のないディテールですが、デザインとしても程良いアクセントに。
もう一つ大きな特徴的ディテールとして挙げられるのが、通称「アニマルボタン」。フロント、ゲームポケットに付属する全てのボタンには馬・鹿・犬・豚などがモチーフとなった型取りが施されています。これはオールド・フレンチハンティングジャケットの象徴的ディテールであり、また、これほどまで凝ったボタンを付けるほど、如何に当時の高級衣料であったことが伺い知れるディテールでもあります。ちなみにボタンには多少の塗装剥がれが見られるものの、ボディ同様、概ね綺麗な状態で欠損することなく残っています。
幾多の長い時間を超え、現代に受け継がれたヴィンテージウェア。やはり新品の洋服では出せない、一種独特なオーラのようなものを纏っていると感じるのは私だけでしょうか。ぜひ店頭にてお確かめください。