SASSAFRAS / WHOLE HOLE PANTS – OLIVE DUCK
ワークパンツのような、カーゴパンツのような。どちらの要素もあるようで、どちらとも言えない。
SASSAFRAS(ササフラス)より届きました、”WHOLE HOLE PANTS(ホールホールパンツ)”。
太めのシルエットはぺインターパンツのパターンを参考に。深めの股上、余裕をもたせたヒップ周り、やや広めのワタリ・裾幅など、まさにワークパンツ然とした出で立ち。深みのあるオリーブ・カラーも相まって、非常に男っぽい雰囲気のボトムスです。
使用しているファブリックはヘビーオンスのコットン・ダック。恐らく、このパンツには最も相性の良いファブリックではないでしょうか。古くからワークウェアに用いられてきたことで親しまれ、がっしりとした強い打ち込みの質感が特徴的。穿き始めこそ体に馴染みづらく、お世辞にも「履き心地が良い」類のファブリックではありません。ですが、穿き込み、洗い込むことによって、少し生地が白っちゃけるような特有のアタリが生まれます。色が抜けきってしまうほど履き込まれたビンテージのコットン・ダックパンツなんかを見ると、本当に溜息もののエイジング。ああいう風に経年変化するまで穿き倒したいものですね。
フロントからヒップ周りまでをぐるっと覆う大型のオーバーポケットには「ディブル」という穴掘り用のガーデニングツールを収納するため、仕切り・ダーツを備えています。少しサイドに膨らみを持たせた、ボリュームのある二重構造のポケットは、カーゴポケットのようなルックス。ポケットに手を突っ込んだ際も、深さがあって安心感を得るのは私だけでしょうか。
機能性とデザインを兼ね備えた、ササフラスの代名詞的ディテールワークと言えるでしょう。
アウトシームのトリプルステッチ、ボタンフライフロントなど、ワークパンツの基本仕様ももちろん抜かりなく。
既存の洋服と触れ合っているだけではまず思いつかないであろう発想とセンスで、いつも私たちを楽しませてくれるササフラス。改めてそれに気づかされた一品です。